「おそらく、教授は聖杯戦争の謎に関して重要な情報、もしくは答えを持っていて」 「それに、私が少なからず関係しているんだよ」  高遠に相槌を打ちつつ、彼女にも質問を振ってみる。 「君は、えーと……夢を見たりするか?」 「たとえばそう、明王町についての夢を、毎晩のように」 「あるいは『夜の明王町』に来た時に、エレベーターに乗った記憶は?」  もしかしたら以前に聞いたかもしれないが、改めて聞いておく。